解体工事を始めようとするとき、「建設業許可」と「解体工事業登録」という2つの制度があることをご存知でしょうか。どちらが必要なのか、または両方必要なのか、この記事で整理します。
解体工事業に関わる2つの制度
解体工事を業として行う場合、次の2つの制度のどちらかの手続きが必要です。
- 建設業許可(解体工事業)——建設業法に基づく
- 解体工事業の登録——建設リサイクル法(建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律)に基づく
建設業許可(解体工事業)とは
建設業法では、解体工事業は29ある業種のひとつとして位置づけられています(平成28年6月に独立した業種として追加)。
1件の請負代金が500万円以上の解体工事を請け負う場合は、建設業許可(解体工事業)が必要です。
解体工事業の登録とは
建設リサイクル法に基づく制度で、解体工事を業として営む者は都道府県知事への登録が必要です。登録は解体工事を施工しようとする区域を管轄する都道府県知事ごとに受けます(建設リサイクル法第21条第1項)。複数の県で施工するなら、その県ごとに登録が必要です。
ただし、土木工事業・建築工事業・解体工事業のいずれかの建設業許可を受けている場合は、登録は不要です(同項かっこ書き)。解体工事業の許可だけでなく、土木一式・建築一式の許可でも除外されます。
どちらが必要か
| ケース | 必要な手続き |
|---|---|
| 1件500万円以上の解体工事を行う | 建設業許可(解体工事業) |
| 1件500万円未満の解体工事のみ行う | 解体工事業の登録 |
| 土木工事業・建築工事業・解体工事業のいずれかの許可を取得済み | 登録は不要 |
技術者の要件
建設業許可(解体工事業)の営業所技術者(旧・専任技術者)
一般建設業の場合、以下のいずれかに該当する方が必要です。
- 解体工事業の実務経験10年以上
- 1級土木施工管理技士、2級土木施工管理技士(検定種別「土木」に限る)
- 1級建築施工管理技士、2級建築施工管理技士(検定種別「建築」または「躯体」に限る)
- 解体工事施工技士 など
2級は検定種別が限られています(建設業法施行規則第7条の3)。また、施工管理技士の合格年度によっては追加の要件があります。詳しくは「建設業許可の営業所技術者(旧・専任技術者)になれる国家資格一覧」で整理しています。
解体工事業登録の技術管理者
- 解体工事施工技士
- 1・2級建築士
- 1級土木施工管理技士、2級土木施工管理技士(検定種別「土木」に限る)
- 1級建築施工管理技士、2級建築施工管理技士(検定種別「建築」または「躯体」に限る) など
技術管理者の要件は、解体工事業に係る登録等に関する省令第7条に定められています。資格がない場合でも、解体工事の実務経験(8年以上など)で要件を満たす方法があります。
まとめ
解体工事を業として行う場合、請け負う工事の規模によって必要な手続きが変わります。1件500万円以上の工事を行うなら建設業許可(解体工事業)が必要です。土木工事業・建築工事業・解体工事業のいずれかの許可を持っていれば、解体工事業登録は不要です。登録が必要な場合は、施工する都道府県ごとに受けます。どちらの要件を満たすかは、技術者の資格・経営経験なども含めて確認する必要があります。
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※本記事は2026年7月時点の情報に基づいています。法令や制度は改正される場合がありますので、実際のお手続きにあたっては最新の情報をご確認ください。
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